歯が痛くなってから治療を始めると、結果的に歯の寿命が縮んでしまうことがあります。こうした背景から、近年は、問題が起きる前に対策を取る「予防歯科」の重要性が注目されています。
歯科衛生士による専門的なケアや、定期検診を取り入れることで、健康な口腔内の維持が期待できます。
今回は、予防歯科の考え方や処置の種類、歯医者での定期検診の流れについて詳しく解説します。
1. 歯医者における予防歯科とは?
歯医者で行う予防歯科とは、むし歯や歯周病などの病気を未然に防ぐことを目的とした取り組みのことです。
「治療」ではなく、「健康な状態を維持すること」が主な目的であり、痛みや症状が出る前にケアを行うことが大切とされています。
ここでは、歯医者における予防歯科の主な内容を3つに分けて解説します。
①プロフェッショナルケアの実施
歯科衛生士が中心となり、歯石の除去や歯面清掃、フッ素塗布などを行います。これにより、歯ブラシでは取り切れない汚れや細菌の塊を除去し、むし歯や歯周病のリスクを抑えることが期待されます。
➁口腔内の状態チェック
定期的に歯ぐきの状態や歯の動揺、歯周ポケットの深さなどを確認します。必要に応じてレントゲン検査も行うことで、目に見えにくい部分の変化にも早く気づける可能性があります。
③セルフケアの指導
予防歯科では、毎日の歯磨きやお口のケア方法についての指導も行われます。
患者さん一人ひとりの磨き残しや癖を把握したうえで、適切なブラッシング方法やデンタルフロスの使い方などが提案されます。
このように、歯医者の予防歯科は専門的な処置と生活習慣の見直し支援を通じて、口腔内の健康維持をサポートしています。
2. 歯科衛生士が行う予防歯科の種類と特徴
歯医者では、歯科衛生士が中心となって予防歯科の処置を担当します。自宅でのケアでは落としきれない汚れや、将来的なリスクに対して、専門的な視点からアプローチするのが特徴です。ここでは、歯科衛生士が行う予防処置の種類とその特徴について解説します。
①スケーリング
歯の表面や歯ぐきの中に溜まった歯石を、専用の器具を使って取り除く処置です。歯石は細菌の塊でもあり、歯周病の原因となりやすいため、定期的な除去が勧められます。
➁歯面清掃
専用の器具とペーストを使用して歯の表面をクリーニングします。着色汚れやバイオフィルムという細菌の膜を除去し、口腔内を清潔に保つことが目的です。
➂フッ素塗布
歯の表面に高濃度のフッ素を塗布することで、むし歯の進行を抑制する効果が期待できます。特にお子さんやむし歯リスクの高い方に対して、検討されることが多い処置のひとつです。
④歯磨き指導
患者さんのブラッシングの癖や磨き残しが多い部分を確認し、適切な歯磨き方法を提案します。
歯ブラシやデンタルフロスなどの選び方も含めて、日常のセルフケアに役立つアドバイスが行われることもあります。
⑤生活習慣へのアドバイス
食事内容や喫煙、ストレスなど、むし歯や歯周病のリスクに関わる生活習慣についてのアドバイスも行われる場合もあります。
これらの処置はすべて、歯科医師や歯科衛生士と連携しながら、患者さん一人ひとりの状態に応じて実施されます。定期的に歯医者でのケアを受けることで、口腔内の健康を長く維持していくことが期待できます。
3. 歯医者の予防歯科で行う定期検診の流れと頻度
予防歯科の柱となるのが「定期検診」です。症状が出る前に問題の兆候を見つけて早期に対応することで、治療の負担軽減が期待できます。
ここでは、歯医者で行う予防歯科の定期検診の流れと頻度について解説します。
①問診と視診
まず、生活習慣や体調の変化、気になる症状についての聞き取りを行い、その後に歯科医師や歯科衛生士が口腔内をチェックします。
➁歯周病の検査
歯ぐきの状態、出血の有無、歯周ポケットの深さなどを確認し、歯周病の進行度を評価します。定期的に検査を行う音で、変化により気づきやすくなります。
③画像診断
歯と歯の間や歯の内部に隠れたむし歯の有無を確認するほか、歯を支える骨の状態も把握するため、必要に応じてレントゲン撮影を行います。
④プロフェッショナルケアの実施
歯石除去や歯面清掃、フッ素塗布など、口腔内のリスクを軽減するための処置が行われます。
⑤ケア指導とアドバイス
自宅でのケアをより効果的にするため、歯磨きの方法や生活習慣の見直しについてアドバイスを受けます。
定期検診の頻度の目安は、一般的に3〜6か月に1回です。患者さんのリスクや口腔内の環境によって、歯科医師が最適な間隔を提案します。
4. 目白の歯医者 くじら歯科医院の予防歯科
目白駅から徒歩5分の歯医者「くじら歯科医院」ではむし歯や歯周病になる前にケアする『予防歯科』に力を入れています。歯は一度削ると元に戻りません。だからこそ、歯を守ることが将来の健康と笑顔につながります。
《くじら歯科医院の予防歯科の特徴》
■丁寧な診断と説明
まずは現在のお口の状態を把握し、むし歯・歯周病リスクを丁寧に診断。そのうえで、生活習慣や磨き方のクセを踏まえて、無理なく続けられる予防ケアをご提案します。
■痛みに配慮したメンテナンス
定期的なクリーニングでは、歯垢・歯石を除去し、むし歯になりにくいお口の環境を整えます。痛みに不安がある方も落ち着いてメンテナンスを受けていただけるよう、施術中は患者さんの反応を見ながら進めます。
■お子さんから大人まで対応
小児向け設備も充実しており、年齢やライフスタイルに合わせた予防歯科プランをご提案。将来を見据えたお口の健康づくりをサポートします。
■まずは定期検診から
「今は問題ない」という方こそ、ぜひ目白の歯医者 くじら歯科医院の予防歯科で定期的なチェックを。数年後の健康を守るために、今できることを一緒に始めましょう。
まとめ
予防歯科は、むし歯や歯周病を防ぎ、歯の健康を守るために欠かせない取り組みです。歯科衛生士による処置や定期検診でトラブルの兆候を早期に見つけ、自宅でのケアと組み合わせることで効果的な予防が期待できます。治療に頼る前に、予防を習慣化することが、健康な口腔内環境の維持につながるでしょう。
目白駅周辺で予防歯科についてお悩みの方はくじら歯科医院までお問い合わせください。
監修:くじら歯科医院
院長 小林重雄
経歴
東京医科歯科大学歯学部卒業
東京医科歯科大学医学部大学院卒業(医学博士取得)
某大手医療法人歯科医院 勤務
いるか歯科医院 開業
【専門分野】
・エビデンスに基づいた治療
・歯科と全身の健康の関係性
・小児歯科・予防歯科
【メッセージ】
私は医学部大学院での研究を通じて、歯科と全身の健康の関係性について深く学びました。
その知識を活かし、単に歯を治療するだけでなく、全身の健康を考えた歯科医療を提供することを心がけています。
また、小児歯科においても、科学的なエビデンスに基づいた治療を行い、お子様の将来の健康を守るサポートをしています。
これからも研究と臨床の両面から、最適な歯科医療を提供できるよう努めてまいります。