子どもの虫歯は進行が早く、気づいたときには悪化していることも少なくありません。特に奥歯の溝は深く複雑な形をしており、歯磨きだけで汚れを落とすのは難しいといわれています。そこで、小児歯科で行われるのが「シーラント」と呼ばれる処置です。虫歯になる前の段階で歯を保護し、リスクを減らすための方法として、多くの歯医者で活用されることがあります。今回は、小児歯科で行うシーラントの効果や対象年齢の目安について、目白の歯医者 目白くじら歯科の小児歯科が解説します。
1. 子どもの虫歯予防に使われる「シーラント」とは
乳歯や生えたばかりの永久歯は歯質が弱く、汚れが溜まりやすいため、虫歯になりやすい傾向があります。中でも奥歯の噛み合わせの面は溝が深く、歯ブラシが届きにくいといわれています。そうした部位に対して行われる予防処置が「シーラント」です。
①虫歯予防を目的とした処置
シーラントは、歯の溝を樹脂で封鎖して、細菌や汚れが溜まるのを防ぐ処置です。あくまで「予防」のために行われ、すでに虫歯になっている歯には適用されないことがあります。
②痛みの少ない方法
シーラントは基本的に歯を削らずにでき、麻酔も必要ないため、子どもにとって負担が少ない処置といえます。治療ではなく予防目的なので、比較的短時間で終わるのも特徴です。
③主に奥歯の噛み合わせ面に施す
シーラントの対象は、噛み合わせ面の溝が深く、汚れが溜まりやすい奥歯とされています。特に第一大臼歯（6歳臼歯）や第二大臼歯（12歳臼歯）に行われることが多いです。
④定期的なメンテナンスが必要
シーラントは永久的なものではなく、使用状況によっては剥がれたり摩耗したりすることがあります。効果を保つには、定期検診で状態を確認することが大切です。
虫歯ができやすい部位にあらかじめ処置を行うシーラントは、子どもの歯を守るうえで大切な予防手段のひとつといえるでしょう。
2. 小児歯科で行うシーラントはどんな効果がある？
シーラントとは、奥歯の噛み合わせ部分にある溝を樹脂で埋め、食べかすや細菌が溜まらないようにする処置です。虫歯の原因を物理的に遮断するため、予防の一環として有効とされています。
①虫歯リスクを軽減しやすい
奥歯の噛み合わせ部分は溝が深く複雑な形状をしており、汚れが溜まりやすい部位といわれています。シーラントでこの溝を埋めることで、虫歯の原因菌が入り込むのを防げる可能性があります。
②初期の虫歯進行を抑える作用が期待できる
ごく初期の虫歯であれば、シーラントで覆うことで進行を遅らせたり、停止させたりできることがあります。できるだけ早めに処置を受けることがポイントです。
③歯質の強化につながる
一部のシーラント材にはフッ素が含まれており、歯の表面から徐々にフッ素を放出することで歯質の強化を助けるといわれています。その結果、虫歯への抵抗力が高まりやすくなります。
噛み合わせの溝を保護するシーラントは、子どもの虫歯予防に役立つ手段のひとつとされています。効果を維持するためには、定期検診の受診と日々のケアの継続が欠かせません。
3. 小児歯科でのシーラント、目安となる対象年齢は？
シーラントの処置には適したタイミングがあり、歯の生え始めや虫歯リスクに応じた判断が重要です。
①6歳臼歯が生える時期（6歳前後）
最初の奥歯である第一大臼歯（6歳臼歯）が生えるタイミングは、シーラントを行う代表的な時期とされています。生えたばかりの歯は歯質が弱く、虫歯になりやすいため、早めの予防処置が勧められます。
②12歳臼歯が生える時期（11〜13歳頃）
次に生える第二大臼歯（12歳臼歯）も、虫歯リスクが高まりやすいため、シーラントが検討されることがあります。この時期は子ども自身のセルフケアにばらつきが出やすく、予防のサポートが大切な時期といえます。
③乳歯でも対象になることがある
乳歯の奥歯でも、溝が深く汚れが溜まりやすい場合や虫歯リスクが高い場合には、シーラントの対象となることがあります。
④歯が生えて間もない時期が理想的
基本的にシーラントは、虫歯のない歯に行う予防処置のため、歯が生えて間もない時期に行うのが効果的とされています。特に歯質がまだ十分に強くない段階では、予防の効果が高まりやすいといわれています。
シーラントを行う時期は一律ではなく、歯の状態や年齢に応じた判断が必要です。定期的な診察を受けることで、処置のタイミングを見極めやすくなります。
4. 目白の歯医者 目白くじら歯科の小児歯科
目白の歯医者 目白くじら歯科では、お子さんがリラックスして治療を受けられるよう、痛みに配慮した小児歯科を心がけています。歯医者への恐怖心を和らげるため、表面麻酔や電動麻酔、レーザー治療などを活用し、お子さんに優しい治療を提供します。
虫歯予防に重点を置き、歯質を強化するフッ素塗布や、奥歯の溝を保護するシーラントを積極的に実施。また、お子さん一人ひとりに合わせた歯磨き指導を行い、ご家庭でのセルフケアもサポートします。
さらに、お子さんの成長に合わせた歯並びや噛み合わせの相談も受け付けており、早期発見・早期治療に努めています。3〜6ヶ月ごとの定期検診でお口の状態を継続的にチェックし、お子さんの大切な歯の健康を守ります。
安心して通えるよう、親しみやすいスタッフが対応し、待合室にはキッズスペースを用意しています。
目白周辺で小児歯科をお探しの方は目白くじら歯科までご相談ください。
▼当院の小児歯科の詳細はこちら
https://www.kujira-shika.com/services/pediatric/
▼子どもの仮歯の詳細はこちら
https://www.kujira-shika.com/services/child-actor-tooth/
まとめ
小児歯科で行われるシーラントは、奥歯の噛み合わせ面にできやすい虫歯を予防する処置で、特に6歳臼歯や12歳臼歯が生える時期に有効とされています。定期検診や家庭でのケアと組み合わせることで、予防効果をより長く保つことが期待できます。
小児歯科やシーラントについてお悩みの方は、目白の歯医者 「目白くじら歯科」までお問い合わせください。
監修：目白くじら歯科
院長 小林重雄
経歴
東京医科歯科大学歯学部卒業
東京医科歯科大学医学部大学院卒業（医学博士取得）
某大手医療法人歯科医院 勤務
いるか歯科医院 開業
【専門分野】
・エビデンスに基づいた治療
・歯科と全身の健康の関係性
・小児歯科・予防歯科
【メッセージ】
私は医学部大学院での研究を通じて、歯科と全身の健康の関係性について深く学びました。
その知識を活かし、単に歯を治療するだけでなく、全身の健康を考えた歯科医療を提供することを心がけています。
また、小児歯科においても、科学的なエビデンスに基づいた治療を行い、お子様の将来の健康を守るサポートをしています。
これからも研究と臨床の両面から、最適な歯科医療を提供できるよう努めてまいります。